八段審査
父親の剣道八段審査が京都で実施されたので、
本日、応援に行ってきた。
かれこれ10年くらいになるだろうか。
ずっとチャレンジしているが、受からない。
合格率は毎年1%程度。
今回は約1400名受験して合格者は14名。
合格率はやはり1%。
今回も父は不合格だった(1次試験)。
審査形式はまず1次試験。
2分間の実践試合を2名と行う。
合計4分。
(通常、剣道の試合は、1回5分)
これに合格して、2次試験。
これも2分×2名。
この短い間に審査が終わる。
あっという間だ。
このたった10分弱のために、
日本中から2万円の審査料と交通費を支払い、剣豪が集まる。
しかも、1次試験を通過するのは5%程度。
(父は過去に2度、1次試験を通過したことがある。)
その短時間にかける剣豪の集中力は想像を絶する。
会場の緊張感もかなりのものがあった。
さすがに皆さん七段だけあって、剣道をする姿が美しい。
合否には抽選で選ばれる対戦相手との相性も影響する。
父の入ったグループで合格した方はいなかった。
父にはプレッシャーをかけないよう、
事前に私が行くことを伝えなかった。
結果は残念なものとなったが、
昨年の審査会、国体よりも動きがよかったので、
来年、もしくは今秋の東京での審査会は期待できるかも知れない。
父親の夢は八段になることだ。
八段は剣道の最高段位。
そして周りの推薦等を経て、最終的に「範士」が本当の最高位。
今、故郷の県で国体団体戦の大将になれるのは実質、私の父しかいない。
分かり易く言い換えると、
○○県において55歳以上で父より強い現役剣道家はいない。
全日本剣道選手権でベスト8になること二回。
それでも合格できないのだ。
少し想い出話に逸れるが、
昔、父と練習をするのが嫌で仕方がなかった。
他の先生と違って、面を打たれるとズシンと脳が揺れた。
小手を打たれると、手首の骨が折れたかと思った。
胴を打たれると、息ができなかった。
とにかく一打一打が重かった。
加えて、まともに打たせて貰えない。
防御されるならまだしも、かわされる。
父は守りに入ることを嫌うから。
さて、
周りの方にもよく言われる。
「私の父が八段に合格できないのはおかしい」と。
しかし私には少し分かるし、
父をよく知ってらっしゃる方は分かっている(アドバイスも頂いているようだ)。
父は「勝つ」試合をしているから。
八段に「合格する」試合をしないのだ。
ずっと5分間で「勝つ」試合を続けてきた父にとって、
2分間で「強く見せる」試合をすることは難しい。
頭では分かっていてもいざ体を動かすと…だ。
だから「なぜこの人が…」という方が八段になることもある。
父より弱いのに…
父の方が100倍練習しているのに…
もちろん、だからといって審査を非難するつもりは毛頭ない。
こればかりはどうしようもない。
今日、審査会が終わって、父、母、私で残念会をした。
父はビール1杯と、焼酎湯割り1杯で、ベロベロになった。
私はこの姿を見るのが辛かった。
私は父の剣道スタイルが大好きだ。
小手先やテクニックでなく、堂々と面を狙って、勝ちにいくスタイル。
結果としては、負けることもある。
父は負けたときは内心は悔しいのだろうが、大体明るい。
「またあいつとやりたい」と語る。
このスタイルは変えて欲しくない。
私の誇りだ。
この血が私にも流れている。
でも八段にも受かって欲しい。。。
今日、会場に「審査員の目(八段)」という本を売っていた。
審査員がどういう所を見ているのか、
また、試合中の立ち位置はどこがよいか、など
こういうと怒られるかも知れないが、Howto的な本だった。
私はかなり悩んだが、品切れになるかもしれないと、審査前に買った。
今日合格したら渡さなくても済む本。
できれば渡さずに黙って持って帰りたい。
結局、審査会の後に、父にプレゼントした。
私のしたことは正しかったのだろうか
間違っていたのではないか
正しかったのだろうか
こんな事で悩むのは私の思い上がりだ、と父を信じよう。
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コメント
かっこいいお父さんだ!!
そして、堕教祖いい息子だね♪
投稿: まみぴょん | 2008年5月 3日 (土) 21:47
素晴らしいお父様ですね。
きっと、そんな堕教祖さんのお気持ちも、お父様に伝わって
いるのかもしれませんね。
そう、どーんと信じてよいのですヨ^^
投稿: 悠 | 2008年5月 7日 (水) 08:21
これはいずれブログに書こうと思っているのですが、
「信じる者は救われるが、
期待する者は裏切られる」
ような気がしています。
とにかく父を、母を信じようと思います。
投稿: 堕教祖 | 2008年5月 7日 (水) 14:19