スプーン曲げ
私は小学生の頃からスプーン曲げができる。
給食の時は、みんながスプーンを持ってくるので、
なかなか好きなカレーを食べられなかったほどだ。
曲げるのは簡単で、戻すのが大変なのだ。
それを話すと妻が訝しむので、実際に目の前でやって見せた。
びっくりしていた。
が、他人のことは簡単に信用するのに、
私のことをなかなか信用しない彼女は、
「じゃあこれを曲げてみて。」と、高級なぶ厚いスプーンを持ってきた。
よーし、とこれ以上ないくらい集中して、トライした。
曲がらなかった…
彼女はニヤリと笑って去っていった。
しかし、私はここで明かす。
頂き物の高級なスプーンを曲げるわけにはいかないという、
見えない内なる力が私を支配していたのだ。
本当は曲げられる。
自分の性格は真っ直ぐにしたいものだが。
スプーンと同じで曲げるのは簡単、戻すのは難しい。
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