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2008年2月14日 (木)

Only One?

たまには私もJ-POPを聴く。

大きな声で言うと反発を食らうが、
比較的最近の歌で、私の大嫌いな歌がある。

『世界で一つだけの花』
これだけ呑気で、生きることの厳しさを舐めた歌はない。

「この中で誰が一番だなんて争うこともしないで」
争っているのだ。農家で必死で間引かれないように、
周りを蹴落として、養分を吸って必死で生きて、
やっと花屋に並んでいるのだ。

「それなのに僕ら人間はどうしてこうも比べたがる?」
後述するが、比べる必要があるからだ。
比べたがるのは自分の個性を見つけたいからだ。

または、比べた方が楽だから、と言う人もいるだろう。

「その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい」
ポンッと肩を叩くような感じで励ましのつもりだろうが、
それがどれだけ厳しいことで覚悟のいることか。
まるで、運動会でみんな一等賞だね、と言っているようだ。
自分との闘い、孤独、そんなものには一切触れずに。

「個性を大事に」の一言で終わる歌だ。

まず他者との接触の中で競争・比較をさせて、
そこで初めて発見されるのが、個性であり、
最初から競争や比較が無ければ、個性も見つからない。
よっぽど見る目のある人に出会った場合は別として。

私にとっては、
「花は咲かさなくてもいいから、種ぐらいは蒔いとき」
というような歌の方がよっぽど励まされる。

そんな真剣に論じなくても、と言われるかもしれないが、
この歌が売れて、よく歌われるからこそ、
批評対象とした。

右傾化していると言う世の中で、
このような呑気な歌が売れるということは、
まだまだ左翼的な気質が残っているような気がしている。

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