ワーグナー
最近また音楽を音楽として聴けるようになってきたので、
ベートーヴェンやらブラームスを聴いている。
先日久しぶりに心震えるCDに出会ったので、
忘れないうちに書いておこうと思う。
最近特に頻繁に聴くようになったワーグナーから。
『ワーグナー管弦楽作品集』
クラウス・テンシュテット指揮
ロンドンフィル(1992年 自主制作盤)

マーラーを好む方にはよく知られている指揮者だと思うが、
私はマーラーを聴かないので、
テンシュテットは今までそれほど馴染みがなかった。
それまでワーグナーの管弦楽作品集は
ベーム、カラヤン、クナッパーツブッシュ、フルトヴェングラーなど
名盤といわれるCDを数枚所有していたが、
私が求めるまでの迫力を音源が捉えきれてないのか、
テンシュテットがベルリンフィルを振ったEMI盤をずっと聴いていた。
(これもあと少し足りないと思いながら。)
ベートーヴェンの演奏なら、それが音質の悪いものでも
指揮者と演奏者の緊張感、精神性の強さ、勢いが伝わってくるが、
ワーグナーにそれを求めることはできないのだろうか。
しかし今回LPOが自主制作盤として出したこのCDには、
私の求めるものがすべて捉えられていた。
ライブ盤ではあるが、音質はよいし、
指揮者と演奏者による非常に熱い演奏が、
勢い余ってスピーカーから溢れてくるようで、心震わされる。
特に「リエンツィ」序曲は熱いだけでなく、
そこに歌心が忘れることなくきっちり埋め込まれており、
強くて瑞々しくて、そして美しい。
これを古今最高の演奏としてもよいのではないか。
テンシュテットは数年前に亡くなった。
生で彼の演奏を聴けないことが非常に残念でならない。
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